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心の手帳 42号(2013年10月)
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心の手帳 42号(2013年10月)
ぬくぬくとしたい
あっという間に寒い季節がやってきました。朝、寝床から這い出る時のおっくうさといったら耐え難いものです。
少しでも温まりたくて、明るめの色のふかふかなものを観の周りにそろえたくなってしまいます。もふもふのひざ掛け、ふかふかのスリッパ、もこもこのくつ下、ふんわりしたえりまき。布団の外にいても、そんなもので一日ぬくぬくしたいものです。
秋から冬にかけての季節は、体調だけでなく、心も沈みがち…。
寒くなって、夕暮れがあっという間にくるようになり、落ち葉が舞い、雪が積もって寂しい気持ちになります。あんまり心が沈んでうつうつが長く続いたら、相談室の誰かにお話ししようかな?
「いじめ」のサインをキャッチしよう
市川啓子〔心理臨床センター客員研究員(臨床心理士)〕
いじめに関するアンケート調査によると、多くの子どもがいじめを受けた、あるいは逆に誰かをいじめた経験があると答えています。いわば、いじめは子どもたちの日常の中でありふれた体験となっていることがうかがわれますが、その内容については、軽いふざけから深刻なものまでさまざまです。
いじめの定義の一般的なものは、強い立場の者から弱いものに対する一方的、かつ継続する攻撃(身体及び心に対する)というものですが、子どもの場合遊びの延長上に発生することも多く、表面だけみるといわゆるケンカとの見分けが難しいものです。攻撃を受けた側がそれをいじめとして訴えたときに、初めて深刻さが分かるのも特徴です。隠れたいじめの発見には“いじめ検出用の特別なメガネ”が必要といっても過言ではないでしょう。
「わが子がいじめにあっているのではないか」という心配は、学齢期の子どもの親なら誰しもが持つもの。しかし大人がいつも過剰に目を光らせていては、社会性の発達にとって最も大切な子ども同士のかかわりが窮屈なものになってしまいます。
さて、子どもに次のようなことが起きた時に、大人としてはどう対応できるでしょうか。
あだ名をつけられた:
あだ名はふつう親しみのある友人関係の証であるが、呼ばれた人がそれを苦痛に感じると「いじめ」として受け取られる。
いつもの仲良しが喧嘩をした:
互角に喧嘩をしているうちは問題がなかったのに、一方が負けた時、勝った側のいじめとして周囲に映ってしまう。
仲間外れにされた:
小学生高学年になると、排他的な仲良しグループが出来、その中での力関係に傷ついて身動きが取れなくなる。
— ほどほどの距離で見守り、深刻な場合にはためらわずに行動する —
いじめに向き合う時に求められる対応の基本だと思われますが、微妙な子ども同士の関係に分け入るのは本当に難しいものです。
いじめ防止に特効薬はなく、普段から子どもの話に耳を傾け、表情や日常行動にさりげなく目を向けているのが、異変をキャッチするための最もよい方法と言えるのかもしれません。
実習生(大学院生)のつぶやき
いつの間にかトンボが飛び始め、落葉が目立ちだしました。夜が暑くて寝苦しいと思っていたのに毛布がなければ辛い季節がやってきました。すでにストーブを使いだした家もあるのではないでしょうか。
私の家は父の希望もあり引っ越しの際にまきストーブにしたのですが、冬支度を整えるためにこの季節は外で巻き割をしたことを思い出しました。陽が沈むまで家族で同じ作業を続けるというのは珍しいことだったのではないでしょうか。
今は地元を離れて生活しているため手伝うことも少なくなりましたが、帰った時には家族との何気ない関わりを大切にしたいなぁと感じました。
(U.K.)
イラスト:
ふわふわ。り
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